2013年11月3日日曜日

中国への安倍式「倍返し」:見る影もないほどに衰えた中国の迫力

_


「中国網日本語版(チャイナネット)」2013年11月2日
http://japanese.china.org.cn/jp/txt/2013-11/02/content_30449876.htm

 安倍首相の発言の背後にある「アベノポリティカル」

 安倍晋三首相は10月26日、米ウォール・ストリート・ジャーナル紙の独占インタビューに応じ、日本はアジア太平洋地域の安全保障分野でリーダーシップの役割を担うべきだとし、世界に大きく貢献する意欲を示した。
 また、世界への貢献の主な手段の1つに「アジアでの中国との対抗」を挙げた。
 さらに、首相は27日、陸上自衛隊の観閲式で行った演説で、警戒と監視、情報収集の取り組みを強化し、防衛力の存在だけで抑止力となるという発想を捨て、集団的自衛権の行使を引き続き検討し、離島の防衛に力を入れると強調した。
 このような「好戦的発言」が日本の首脳の口から出れば、国際世論の関心を引き起こさないはずない。
 中国を含むアジア太平洋地域の国は、安倍首相の「好戦的発言」の意図を深く考える必要がある。

①.まず、1つ目は、オバマ米大統領が国内の事情によりアジア太平洋地域の2回の重要なサミットを欠席した後に、アジア太平洋地域に「米国のアジア太平洋地域での力が縮小した」という見方が出現したことが、日本に戦略的な「衝動」を起こさせた。
 オバマ大統領は「軍事力の重点のアジア太平洋地域への移行」を誓ったが、アジア太平洋地域での2回の重要なサミットを欠席し、誓いを破った。
 これは、アジア太平洋地域がどれだけ重要でも米国の国内情勢ほどではないことを示す。
 米国がアジア太平洋地域重視という実行できない主張をする中、日本は中国に風が向いており、アジア太平洋地域は中国に一人勝ちさせてはならず、日本も同地域での実力を示す必要があると感じた。
 日本は中国と東南アジア諸国連合(ASEAN)、韓国、インド、オーストラリア、ニュージーランドなどの国の関係が近づくことを望んでいないため、アジア太平洋地域の安全保障の役割を担うのは「日本以外にありえない」という態度をすぐに示した(米国が欠席、または能力不足が前提)。

②.2つ目は、安倍首相は中国という「地縁政治のライバル」をでっち上げ、日本の軍事力と地域における覇権の拡張の最もよい口実にしようとしている。
 昨年末の再任から10カ月が過ぎたが、その間、安倍首相は国内の平和を望む声が強く、平和憲法の改正の実現の壁は大きいことに気がついた。
 そこで、安倍首相は外に「ライバル」と「ターゲット」を作り、これらを集団的自衛権の行使の許可、軍事力の拡張の実現のための最も有力な口実にした。
 また、「地縁的ライバル」をでっち上げれば、日本に「一触即発」の戦争の雰囲気を作ることができる。
 このような雰囲気が濃厚に漂えば、集団的自衛権の行使と戦争に備えた軍事力の拡張の実現に有利となる。
 「ライバル」が強大化し、戦争の用意をしなければ「つぶされる」危険性があるため、日本は集団的自衛権の行使を認めざるを得なくなる。

③.3つ目は、安倍首相には深く長期の目で見た戦略的打算がある。
 「アベノミクス」が日本を20年以上にわたる景気低迷の苦しみから救うためと言うならば、「アベノポリティカル」は長期にわたる「正常でない」歴史の影から完全に抜け出させるためである。
 侵略の歴史の否定、靖国神社参拝、日本版NSC(国家安全保障会議)の創設、平和憲法の改正、憲法解釈の変更、集団的自衛権の行使の許可などの一連の動作を通し、最終的に政治、軍事を独立させ、他の大国のように外交と国防の権力を単独で十分に行使できるようにしたい考えである。
 安倍首相は今はまだ日米同盟の重要性を強調しているが、首相を含む日本の政治家は、日米同盟は日本の一生を保障するものではなく、真の大国になりたければ、長年の支えだった日米同盟を最後には捨てなければならないとわかっている。

④.最後は、中米首脳がカリフォルニア州の別荘で会談し、「中米の新しい形の大国関係」を築いたことに刺激された。
 または、嫉妬した可能性もある。
 安倍首相は、米国がニクソン前大統領が行った外交スタイルをとることを非常に懸念している。
 そうなれば、日本は受け身になる。
 そうなる前に、「準備は早いに越したことはない」と考え、アジア太平洋地域での「リーダーぶり」をアピールした。「自分以外にいない」とリーダーを気取り、さらに各種の軍事装備を合わせ、もしもの時のために備えている。

(文:厖中鵬 中国社会科学院日本研究所学者)



「中国網日本語版(チャイナネット)」2013年11月2日
http://japanese.china.org.cn/jp/txt/2013-11/02/content_30446165.htm

 安倍氏の「ア太リーダー」論は単なる妄想

 安倍晋三首相は先ほどインタビューに応じた際に、日本は今後アジアでより力強いリーダーシップを発揮すると表明し、
 日本を「アジア太平洋地域の安全分野のリーダー」にする
と述べた。

 一国が地域・世界で力を発揮しようとすることを本来ならば否定するべきではない。
 しかし隣国に対して誠意がなく、歴史に責任を負わず、無制限に右翼を放任する政治家に導かれる政府が、「安全分野のリーダー」になると発言するとは、他ならぬ政治の世迷い言であり、物笑いの種になるだろう。

■信用なき者がリーダーに?

 人は信用がなければ立てず、国は信用がなければ安寧が訪れない。
 国と国の交流において、誠意は最も基本的な要求であるが、これは安倍政権に欠けているものだ。

 例えば釣魚島及びその付属島嶼は古来より中国固有の領土であり、近代になり日本に不法に盗みとられた。中日国交正常化の際に、両国は同問題の解決を後の世代に委ねることで合意した。
 この重要な合意は、40数年間の中日関係の正常な発展の重要な基礎であった。
 しかし安倍首相は就任後、これを頑なに否定している。

 また安倍首相は中日関係において「二つの顔」を使い分けている。
 中国との対話を呼びかける一方で、いわゆる「中国の軍事的脅威」を喧伝し、釣魚島を「日本固有の領土」と主張している。
 ここからも、安倍首相に信もなければ義もないことが明らかだ。

■歴史に無責任な者がリーダーに?

 過ちを知って改めることができればよいが、過ちをごまかそうとすれば、間違いを重ねるだけだ。不幸なことに、安倍政権の侵略の歴史に対する態度は、後者に属している。

 安倍首相は侵略に定義はないと主張し、慰安婦に謝罪を表明した河野談話を改正すると発言し、8月15日の敗戦記念日に「不戦の誓い」を口にせず、閣僚の靖国神社参拝を容認し、自らも自費で供物を奉納した。
 安倍首相のねじ曲がった歴史観は、韓国や中国などの周辺諸国の公憤を引き起こし、さらには世界から蔑視されている。
 米ウォール・ストリート・ジャーナル誌は、「日本は米国の同盟国だが、安倍首相の恥ずべき発言は、日本を世界で孤立させる」と警鐘を鳴らしていた。

■無制限に右翼を放任する政治家・好戦的な輩がリーダーに?

 安倍首相は就任後に右傾化の道を突っ走っている。
 歴史を否定し、領土問題を引き起こす真の狙いは、平和憲法の改正と集団的自衛権の解禁により、開戦の権利を再び獲得することだ。
 安倍首相は就任以降、防衛面で目も眩むようなさまざまな措置を講じている。
 これには防衛費の拡大、頻繁な自衛隊の観閲、中国の無人機を撃墜するという暴言などが含まれる。
 日本政府は今月中旬にも、武器輸出三原則の根本的な改正を、年末に閣議決定される国家安全保障戦略に盛り込むことを決定し、海外から軍事化を狙う右翼勢力の新たな動きと判断された。

 安倍首相の言行は、いわゆる「地域の平和と安全を守るリーダー」になろうとすることが、東アジア・アジア全体で覇を唱えるための私的な目的に過ぎないことを示している。
 安倍首相の狙いは、平和と安定を求め、発展を促そうとする現在の国際情勢に逆行している。

 一国が地域・世界でリーダーシップを発揮するために実力は不可欠だが、より重要なことは世界に対する責任をまっとうすることだ。
 リーダーになるためには、妄言を吐き古い殻に閉じこまるのではなく、実質的な行動により威信を示す必要がある。


 最近の中国の論調には迫力がない。
 無鉄砲というか、押し込んでくるというか、そういうガムシャラさがまるで消えてしまっている。
 何か優等生的論法になってしまっている。
 重箱の隅を突っついて、出てくるものを針を棒にたとえているだけにすぎない。
 ただその論法に毅然とものがあればまだ救えるのだが、なんとなく韓国と似たりよったりの、
 歴史とか右翼とからしい言葉を並べたような作文で、
 文を作るためにのみ使っているような危うさが漂う。
 余った紙面を埋めるだけのもので、内容が投げやりである。
 当局の腰が引けてしまっている昨今なので、プロパガンダを担う紙面では已む得ないことなのかもしれない。
 1年前は勇ましかったのに。

 あの解放軍報の
 「ここに、日本政府に謹んで警告する!」
なんていうのはじつに迫力満点で手に汗握るものであった。
 あの頃は中国はよかった。
 いまはもう見る影もない。
 ただ、兵器の数だけ展覧して、
 「オレはこんなに持っているのだぞ!
では、おバカのフィギア収集趣味ではあるまいに。
 さらに悪いことに、
 そこに自衛隊が乱入してくるなんてことは考えもしなかったらしい。
 「ネェ、どうしたら、いいのだ??」
 どうしよう!
 これでは安倍さんに「倍返し」されてしまうのも納得してしまう。
 おそらくこれから安倍さんの「倍返し」はもっと熾烈になっていくのだろう。
 「あの迫力をもう一度!」
 「心に滲みる緊張感を!」

 さて、今度は自衛隊が演習をやる。
 当然、中国は指をくわえて見ているようなことはしないはずである。
 メンツを潰さたいま、黙っているはずがない。
 どんな形で妨害戦術を行うか。
 それに対して自衛隊はどう対処するか。
 おそらく、中国の妨害も想定して、もし戦闘起こったら対応すべきシナリオも幾通りか作っているだろう。
 それが最も実戦にふさわしい演習の成果になる。
 どういう形で中国軍が出て、どう対処するか、それがどんな結果をもたらすのか。


サーチナニュース 2013/11/03(日) 18:34
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2013&d=1103&f=national_1103_048.shtml

自衛隊の軍事演習に中国が警戒感…批判の声も=中国版ツイッター

  自衛隊は11月1日から18日にかけて、沖縄や九州で陸海空合わせて3万4000人が参加する軍事演習を実施中だ。
 同演習では宮古島に88式地対空ミサイルを展開させるという。

  中国の簡易投稿サイト・微博において、軍事情報を専門に伝える新浪軍事(アカウント名)は自衛隊の軍事演習について伝え、
●.「宮古島に地対空ミサイルを置くということは、宮古島の航路を断つということを意味する。
 わが軍の遠洋訓練はほとんどが同航路を利用しており、東シナ海から西太平洋への道を断たれることになる
と警戒感をあらわにした。

  新浪軍事の主張に対して、ほかの微博ユーザーからは
「核爆弾でミサイル基地を爆破せよ!」
など、好戦的なコメントが多く寄せられたほか、
●.「平時に国際的な航路を封鎖するということは挑発以外の何物でもない」
などの反発の声も多かった。

  しかし、中国外交部は何かあるごとに「抗議」または「非難」を述べるにとどまっているため、
「わが軍も厳重に抗議しておくべきだ」
と皮肉を込めたコメントもあった。

  沖縄本島と宮古島間の海域は、中国海軍の艦艇が太平洋との間を行き来する際、たびたび通過する航路であることは事実だ。

  今回の演習について防衛省は特定の国を想定したものではないと主張しているが、中国軍が日本近海を通過する航路であるだけに、国防という観点空見れば自衛隊の対応は正しいと言えよう。

 安倍式「倍返し」はさあーて!