2013年11月6日水曜日

尖閣からウイグルへ:尖閣の身代わり目標にされた「ウイグルの悲劇」

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 大国中国の失敗は尖閣問題でつまずいたことだ。
 寝た子の日本を起こしてしまい、
 国内をデモ一つできない不安定状態にし、
 隣国は経済援助という甘い汁でつるしかなくなり、
 アメリカは8時間の会談を行うも中国にはなびかず、
 ロシアは非同盟から「非集団化」という路線にまで後退してしまっている。

 「無人機は撃墜するぞ」と脅され、演習領域に自衛隊は侵入するし、どうしていいのかさっぱりわからず、ここはダンマリを決め込むしかないと首脳会談拒否となっている。
 戦争キャリアの差から言って、こうなったら
 日本は中国が恫喝できる相手ではなく、
 下手に手を出したら中国国内が混乱して共産党崩壊まで進む可能性がある。
 言い換えれば尖閣問題とは中国が「天にツバした」もので、ツバしたときは格好よかったが、いまはそれがベチャーと落ちてきて顔中自分のツバだらけという情けない状態になっている、といったところだろう。

 中国としてはこの糞詰まりの状態を何とか解決せねばならない。
 尖閣という泥沼、アリ地獄から抜け出さないといけない。
 国内の目を尖閣問題から逸らすためにはどうしたらいいか。
 そこで仕組まれたのが、天安門車両炎上事件。’
 尖閣の身代わりにウイグルが選ばれた。
 海では日本には逆立ちしても勝てない中国だが、大陸国家中国の陸軍は世界最強といってもいい。
 一方的にウイグルは殲滅されていくだろう。
 これから「ウイグルの悲劇」の幕が降ろされていくことになる。
 中国はその目を「東の海から西の陸」に移したということである。
 というのがわかりやすいシナリオの一つ。




レコードチャイナ 配信日時:2013年11月2日 7時0分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=78590&type=0

天安門車炎上事件の真相―背景に新シルクード経済ベルト


●28日に天安門の金水橋欄干に衝突した車炎上事件に関して、中国当局はウィグル独立運動の組織的なテロ事件と判断した。ウイグル地域では「中国政府はウィグル族のせいにして、それを弾圧強化の口実にしようとしている」と不満も大きい。写真は厳戒の天安門広場。

 2013年10月28日に天安門の金水橋欄干に衝突した車暴走炎上事件に関して、中国当局はウィグル独立運動の組織的なテロ事件と断定し、ウィグル族ら8人(内3人死亡、生存者5人)を逮捕した。

 この動きをいち早く報道したウィグル・オンラインは、
 「中国政府はいつもこうしてウィグル族やチベット族のせいにして、それを弾圧強化の口実にしようとしている」
と抵抗している。
 
 しかし中国政府は、「テロ事件」という見解を崩さないだろう。
 すでにウイグル独立派組織「東トルキスタン・イスラム運動」の指示があったと、名指ししている。

 そこで本稿ではその視点に立った時の、習近平政権が受ける打撃と事件の背景を分析することとする。
 
◆チャイナ・セブンに少数民族自治区統治経験者はいない

 まず、この時期を選んだのは、言うまでもなく11月9日から三中全会(中国共産党第三次中央委員会全体会議)があるからだ。
 この時期には海外の記者も北京に集まる。ウィグル族がどれほど中国政府に虐げられ、どれほど大きな不満を持っているかを全世界にアピールするには絶好の時期だ。
 特に天安門に衝突するという手段を選んだのは絶大な効果をもたらす。
 
 中国には漢民族(全人口の92%)以外に55の少数民族があるが、中でもチベット族とウィグル族に関しては独立傾向が強く、中国政府は特に警戒してきた。
 
 ところが2012年11月の第18回党大会直後の一中全会で選ばれたチャイナ・セブン(中共中央政治局常務委員会委員7名)は全員、少数民族自治区を統治した経験を持っていない。
 わずかに党内序列ナンバー5の劉雲山が内モンゴル自治区に長くいたが、しかし92年から93年の1年間、副書記になっただけなので力は持っていない。
 劉雲山は中宣部にいて中国共産党の思想宣伝に人生のほとんどを注いできた宣伝マン。
 習近平が国家副主席のときに視察には行っているが、そんなのは統治経験には入らない。
 
 新疆ウィグル自治区の(中国共産党委員会の)書記である張春賢は2010年にウィグル自治区書記に任命されるまでは、湖南省の書記や交通部部長(大臣)をやったことはあるが、それまでは基本的に機械工程や経済界にいた人間だ。
 
 したがって習近平政権は独立志向のあるイスラム教徒の多い新疆ウィグル自治区に関して、「取り締り」という意味では、やや手薄なのである。というか、経験がない。

◆警戒し過ぎた貧困層の爆発
 
 これまでのコラムでも述べてきたように習近平政権1年目の試練は、何と言っても薄熙来裁判だった。
 2012年11月15日に中共中央総書記になった習近平が最初に手を着けたのは「大衆路線」だ。
 明けても暮れても「毛沢東路線回帰」のごとき大衆路線を叫び続け、劉雲山はその中心となって思想統制に全力を投入してきた。
 ともかく貧困層の不満が爆発するのを警戒し、中共中央紀律検査委員会の書記、王岐山もまた腐敗撲滅に没頭した。
 
 その間、たしかにチャイナ・セブンは新疆ウィグル自治区の治安に関して緊急指令を出したり(6月28日)、大量の武装警察を配備することには腐心している。
 しかし、よもや権力中枢の象徴のような天安門に自爆テロ車が突っ込んでくるとは思わなかっただろう。
 そこには明らかな習近平政権の少数民族統治に対する「ぬかり」とアキレス腱がある。
 そして筆者には、それだけではない全く別の光景が見えるのだ。

◆「新シルクロード経済ベルト」の拠点はウィグル自治区
 
 それは習近平が秘かに目玉としている「新シルクロード経済ベルト」構想である。
 この構想を実現すべく、習近平は今年9月3日から13日にかけて、自ら中央アジア諸国を歴訪した。
 ロシアのサンクトペテルブルグで開催されたG20首脳会談参加を含めながら、トルクメニスタン、カザフスタン、キルギスタン、タジキスタンなどを歴訪し、「新シルクロード経済ベルト」構想を軸として関係国首脳と合意に漕ぎ着けている。
 
 主たる内容は天然ガスや石油のパイプラインなどを中心としたエネルギー源の確保で、これは2006年からすでに着手している。
 その主要拠点が新疆ウィグル自治区なのである。
 ここを通らない限り中央アジアからのエネルギー輸送はできない。
 
 漢民族のウィグル自治区への入植は1954年から「新疆生産建設兵団」として始まっており、中国人民解放軍の徹底した管理の下に生産隊を送り込んだ。
 今ではウィグル自治区の40%強が漢民族になってしまい、独立を困難にしている。
 さらに漢民族の党幹部が利益集団となりウィグル族を搾取し、かつ彼らの尊厳である心の支柱、イスラム教をも迫害している。
 ウィグル族は精神的も経済的にも不当な扱いを受けている者が少なくない。
 
 にもかかわらず中国政府は30億人が含まれているとする「新シルクロード経済ベルト」構想実現を、ウィグルを主要拠点として強行する構えだ。
 機械管理工程に強い張春賢を書記に配置したのも、そのためなのである。
 
 折しも事件の翌日である10月29日には、カザフスタン、ウズベクスタン、アゼルバイジャンなどの駐中国大使が集まって「新シルクロード経済ベルト」フォーラムを北京で開催していた。
 時期的に三中全会もさることながら、実はこのフォーラムにこそ照準を当てて事件を起こしたはずだ。
 
 G20首脳会談で習近平が突如ロシアの側に立ち、オバマ大統領のシリアへの軍事介入に強烈に反対したのも、この経済ベルト実現が理由だ。
 イスラム教徒の国で紛争が起きればウィグルに飛び火するのは自明だったからだ。
 
 今後習近平政権はウィグルへの弾圧を強めるだろうが、
 そうすれば自爆テロも激化し、イスラム圏全体を敵に回す可能性もある。
 その中で「新シルクロード経済ベルト」の実現が可能なのか、そして何よりも政権の安定が保証されるのか。習近平政権への打撃は計り知れない。

(<遠藤誉が斬る>第6回)

遠藤誉(えんどう・ほまれ)
筑波大学名誉教授、東京福祉大学国際交流センター長。1941年に中国で生まれ、53年、日本帰国。著書に『ネット大国中国―言論をめぐる攻防』『チャイナ・ナイン―中国を動 かす9人の男たち』『チャイナ・ジャッジ毛沢東になれなかった男』『チャイナ・ギャップ―噛み合わない日中の歯車』、『●(上下を縦に重ねる)子(チャーズ)―中国建国の残火』『完全解読「中国外交戦略」の狙い』など多数。






レコードチャイナ 配信日時:2013年11月6日 6時21分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=78729&type=0

中国の「新シルクロード経済ベルト」―なぜウィグル族弾圧につながるのか


●前回のコラムで触れた中国の「新シルクロード経済ベルト」に関して、もう少し詳細にご紹介するとともに、それがなぜウィグル族弾圧へとつながるのかを見てみよう。写真は新疆ウィグル自治区の中心都市ウルムチ。

 前回のコラムで触れた中国の「新シルクロード経済ベルト」に関して、もう少し詳細にご紹介するとともに、それがなぜウィグル族弾圧へとつながるのかを見てみよう。

▼「新シルクロード経済ベルト」構想とは

 1991年12月に旧ソ連が崩壊すると、ソ連邦の中に組み込まれていた「カザフスタン、キルギス、タジキスタン、トルクメニスタン、ウズベキスタン」が分離独立して中央アジア5カ国となった。
 旧ソ連と対立していた中国は、1992年になると直ちに中央アジア5カ国と国交を樹立。
 以来、貿易を始めとした様々な交流を深めるようになる。

 まず2001年に「中国、ロシア、カザフスタン、キルギス、タジキスタン、ウズベキスタン」の6カ国による多国間協力組織である「上海協力機構」を設立し、その後「国際テロ、民族分離主義、宗教過激主義」への共同対処を決定(トルクメニスタンは中立を宣言し客員参加に留めている)。
 
 この6カ国の中で圧倒的に経済を牽引しているのは中国だ。
 ロシアは別としても、中央アジア5カ国は何としても中国を頼りに経済的に這い上がりたいと思っている。
 というのも、中央アジアは、西側のEU経済圏と勢いを増す東側のアジア太平洋経済圏の狭間で、「経済窪地」になっていたからだ。

 一方この中央アジア5カ国には、中国が喉から手が出るほど欲しい石油、天然ガス、レアメタルなどの地下資源が豊富に眠っている。
 まだ開発途上であるということはすなわち無限の潜在力を持っていることを意味する。
 ここは世界で最も高いポテンシャルを持つ黄金の経済ベルトと中国は睨んだ。
 誰がいち早くこの地に手を着けるか。
 中国は作戦に出た。

 2004年7月に中国石油天然ガス勘探開発公司(CNODC)とカザフスタン国家石油運輸株式会社(KTO)が共同で「中哈管道有限責任公司」(KCP)を設立して、全長2798キロのパイプラインを敷設し、年間2000万トンの原油輸送を可能にした(哈=カザフスタン)。2006年5月に開通。 
 始点はカザフスタンのアタスで、終点は新疆ウィグル自治区のイリ・カザフ自治州にある阿拉山口(アラサンコウ)だ。
 今では年間5000万トンの原油を輸送している。

 またトルクメニスタンなどからは天然ガスのパイプラインを敷設し、2009年末から2013年8月までに累計600億立方メートルの天然ガスを輸送している。
 これは中国の2010年の総生産量の半分に匹敵する。
 巨大中継点は新疆ウィグル自治区のコルゴス。
 全長1833km、年間輸送量300億立方メートルに及ぶ。

 中国国内ではウィグルを起点として上海や広東省など、電力消費の最も多い東海岸に送られ、経済活動を支えている。

 今年9月3日から13日にかけた習近平の中央アジア諸国訪問では、道路建設を含め投資提携額は500億ドルに上るという。
 カザフスタンとは2015年までに貿易額を400億ドルに、トルクメニスタンとは天然ガス輸送量を今年中に550億立方メートルにまで引き上げる締結を交わした。

▼経済が発展すればするほどウィグル族が虐げられる構図

 これらを可能にするために新疆ウィグル自治区にはカシュガル経済特区やイリ・カザフ自治州経済特区など、経済開発特区が設置されている。
 それによりウィグル族が幸せになったかというと、まったく逆だ。

 たとえば漢民族が投資して現地入りした開発企業が社員を公募する場合、まず中国語(漢族)を話せなければ採用されない。
 ところが改革開放前に育ったウィグル族は、ウィグル語しか話せない者が多い。
 だからウィグル族は失業率が高いし、就職できても賃金が極端に低い。
 今は漢語で学校教育を行っているが、それは同時にウィグル語とウィグル文化の消滅を招く。

 また2001年に起きたアメリカの9・11同時多発テロ以来、イスラム教徒と聞くと、すぐに「テロ」と結びつける傾向にある。
 だから経済特区に入植してくる漢民族経営者はイスラム教徒を採用したがらない。
 不平等に対して抗議を表明したり暴動を起こしたりすると、たちまち逮捕されたり、時には惨殺されたりする。

 そういう弾圧から逃げようと隣接する中央アジア諸国に亡命すると、そこで待っているのは当該国による中国政府への通報だ。
 なぜなら上海協力機構加盟国は「テロ、民族分離、宗教過激主義」に関して互いに協力し合うことを約束しているからだ。
 こうして中国が新シルクロード経済ベルトを強化すればするほど、ウィグル自治区にいるウィグル人は行き場を失うのである。
 これがウィグル自治区の経済が発展すればするほどウィグル人が虐げられる構図だ。

◆ウイグルが独立すれば中国崩壊は必至

 宗教に関しても憲法ではその自由が謳われているものの、実際は制限が多い。
 たとえば18歳未満の者や学生などはモスクに立ち入ることが禁止されているので、イスラム教を教える地下学校に通うしかないが、見つかれば違法行為として逮捕される。
 子供といえども容赦はしない。

 また懐妊可能な年齢の女性の一部を中国の東海岸に移住させてウィグル自治区におけるウィグル族が増えるのを防ごうともしている。
 どちらを向いても行き場がないのである。

 もちろん漢民族の党幹部におもねって昇進していく者もいる。
 その結果内部差別も生じてくる。抗議運動が起きない方がおかしい。
 
 中国政府がこの抗議行動を「テロ」と位置付けるのは、新シルクロード経済ベルトを形成する中央アジア5カ国が主としてイスラム教の国だからである。
 「テロ」を取り締っているのであって、決してイスラム教徒を弾圧しているのではないという形を取りたい。
 しかしそれでイスラム教徒の反感を抑えることができるのだろうか?

 ウィグルが独立すれば中国は崩壊する。
 だからいかなる手段を採ってでも中国がそれを阻止するのは確かだ。
 イソップ物語ではないが、中国はこうして「北風」を続けるのか、それとも「太陽」になる勇気を持ち得るのか。
 北風でいる限り、悪のスパイラルから抜け出すことはないだろう。

(<遠藤誉が斬る>第7回)


ロイター 2013年 11月 6日 15:29 JST
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPTYE9A504C20131106

焦点:イスラム回帰進むウイグル、中国政府の抑圧が裏目に

[ウルムチ(中国・新疆ウイグル自治区) 4日 ロイター] -
 中国西部・新疆ウイグル自治区の首府であるウルムチ。この地域を悩ます暴力や治安の悪化といった問題の根本原因は何かと問われ、ウイグル族の10代少年は顔をしかめた。

 パンの配達で生計を立てているというその少年は
 「漢民族は信仰心がない。ウイグル族にはある。だから互いに理解できないんだ」
と答えた。
 中国共産党は公式には無神論を説くのに対して、チュルク語族に属するウイグル族はイスラム教徒だ。

 しかし、先月28日に発生した天安門突入事件のような暴力に人々を駆り立てているのはイスラム教ではないと、この少年は言う。
 中国政府は、事件の首謀者はウイグルのイスラム過激派だと断定し、非難している。
 少年によれば、独立を支持する人たちは現状に満足していない人たちで、その根底には貧しさがある。
 「漢民族はウイグル族を恐れている。もしウイグル族が銃を持ったら、彼らを殺しに行くのではないかと心配している」
という。

 中国政府はこれまでも、新疆ウイグル自治区のイスラム過激派による暴力と戦っていると主張してきた。
 2001年に米同時多発攻撃が発生すると、アルカイダとつながりのある過激派が新疆でも同様の大虐殺を企てているとして、同地区での警備強化を正当化した。

 かつて多くの中国人にとっての新疆は、歌と踊りが好きで個性豊かな少数民族が暮らす、比較的穏やかな地域だった。
 しかし9・11後、当局が警備を強化すると、人々は疑いのまなざしで見るようになった。

 当局はアルカイダなどの過激派勢力が、中国がテロ組織とみなす東トルキスタン・イスラム運動と協調していると主張。
 天安門での事件は、中国政府の不安感を募らせただけだった。

 「漢民族は私たちを恐れているようだ。なぜかはわからない。彼らは何も言わない」
と22歳のウイグル族の男性は言う。

 中国政府はウイグル族に広範な自由を認めていると主張する。
 しかしウイグル族の権利擁護を求める活動家らは、2001年以降(それ以前からとする見方もある)、当局が新疆で広範にわたる取り締まり強化を行ってきたとしており、ウイグル族の文化や宗教、言語に至るまで抑圧されていると話す。

 こうした中、ウイグル族の一部には、自分たちに残された唯一の選択肢はイスラム教への信仰心を深めることで、そうすることで漢民族や中国共産党との距離も遠くなると考える者もいる。

 ウイグル族の女性は、漢民族同様、カジュアルな服装の人が多いが、中にはパキスタンやアフガニスタンで多く見られるベールに身を包む人も増えてきた。

 英ニューキャッスル大学で新疆の研究をしているジョアンヌ・フィンレイ氏は、中国政府がウイグル族の信仰を抑圧した結果、皮肉にも人々が伝統や宗教への回帰を急速に進める結果につながっていると指摘する。
 「新疆には過激なイスラム主義の伝統はなかった」
とフィンレイ氏は言う。

 中国政府も問題の根本には経済的要因があると認め、学校や病院、道路建設といった開発に資金を投じている。
 たしかに多くのウイグル族が居住する地域を中心に、所得は増加している。
 しかし、それでも全国平均に比べるとまだ少ない。

 また雇用市場におけるウイグル族差別も深刻だ。政府は是正を求めているが、「ウイグル族はお断り」という求人広告は依然存在する。

 ウイグル族出身の経済学者で中国の新疆政策に批判的なIlhamTohti氏は、天安門突入事件がウイグル族に対する警戒感をあおり、さらなる抑圧と差別につながるだけではないかと警戒している。
 Tohti氏は
 「何があろうと、今回の事件はウイグル族に長期かつ広範囲な悪影響を及ぼすだろう。
 漢民族中心の社会で、ウイグル族が直面する障害が一層厳しいものになるだけだ」
と懸念を示した。


 中国はウイグルで尖閣と同じ失敗をやらかすのだろうか。
 つまり「寝ていた子を起こす」という失敗だ。
 もし、そうだとしたら今度は血で血を洗う戦いになる。
 尖閣は海戦という形を最終形式とすると、はるかに日本のほうが有利である。
 だから中国は「ダンマリ作戦」を採用せざるをえなかった。
 しかし、ウイグルは違う。
 世界最強の軍隊がある。
 ウイグルは追われてイスラム・ゲリラにならざるをえなる。
 結果は見えている。
 中国とイスラムとの果てしないテロ合戦になり、其の狭間でウイグルは殲滅されていく
 おそらく、そのシナリオで中国当局は動いているだろう。
 尖閣の身代わり目標にされたウイグルこそ悲劇であるが、歴史とは非情である。
 温情などはない。