2014年1月23日木曜日

「韓国の共同体意識は完全に崩壊」:倫理道徳なき社会へ、ゼニだけが唯一の友

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朝鮮日報 記事入力 : 2014/01/23 10:05
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2014/01/23/2014012301110.html

「韓国の共同体意識は完全に崩壊」
ソウル大学のキム・ソンボク碩座教授が韓国社会に苦言

 米国史研究で国際的に名高いソウル大学のキム・ソンボク自由専攻学部招聘(しょうへい)碩座(せきざ)教授(寄付金によって研究活動を行えるよう大学の指定を受けた教授)=81=が、韓国社会で問題となっている「大統領選挙結果不服現象」などについて
 「国家の共同体意識が完全に崩壊しているため
と指摘した。
 キム教授は昨年7月、ソウル大学の教授社会について
 「権益を求めるばかりで犠牲が足りない
と苦言を呈した。
 キム教授は以前ニューヨーク州立大学歴史学科でも碩座教授を務めていた。

 キム教授は22日にソウル大学自由専攻学部で講演し、その際に聴衆から
 「国家情報院によるインターネット書き込み事件や、大統領選挙の結果に対する不服の問題など、政治が非常に混乱しているため韓国の民主主義は危機にひんしているとの指摘があるが、これについてどう思うか」
との質問を受け、上記のように答えた。
 キム教授は
 「わが国にもかつては相手を大切に思い、尊敬し、権威を尊重する『徳治』の伝統があったが、最近はこのような美徳も完全に消え去った」
 「最近の国民は為政者を信じられない。
 国会議員は当選すると同時に市庁前の広場でテントを張り、デモに参加している。
 これでは何のために国会議事堂があるのか分からない」
などと嘆いた。

 キム教授は野党を中心とする「大統領選挙結果に対する不服問題」について
 「選挙制度を含む民主主義よりも優れた政治制度はない」
 「敗北も潔く認めなければならない」
と指摘した。

 キム教授は
 「韓国では民主主義が始まってまだ数十年しか過ぎていないため、
 うじ虫が出始めて
いる
とした上で
 「うじ虫が嫌だからといってみそを作らないわけにはいかない。
 他人を大切にし尊重する『公徳の精神』を今こそ発揮しなければならない」
 「いつも変わらず同じ場所にとどまる北極星のように、われわれも上の人を侮辱することなく、自ら徳を積んで良い為政者を選出できるようにならねばならない」
などとも訴えた。

 キム教授はさらに
 「韓国が真の先進国となり、民主主義をより発展させるには、市民が公共の徳を回復し、教育にもこれまで以上に力を傾けねばならない」
とも語った。
 キム教授はソウル大学を卒業後、米国務省の奨学金を受けてウィスコンシン大学に留学し米国史を専門に研究。ニューヨーク州立大学の碩座教授にまで上り詰めた。




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